四季の写真館~アカ族村の人々の暮らし

この章では、アカ族たちが暮らしている北タイ山間部の、四季折々の生活風景を、写真とともにご紹介していきます。

【アカ族四季の写真館】目次

1月~4月

  • 正月
  • 初夏
  • ソンクラン(水掛け祭り)
  • 夏の食材

5月~8月

9月~12月

  • 秋の収穫
  • クリスマス
  • 山間部の厳冬

はじめに

アカ族の1年間のカレンダーは、
かつての日本の農村と同じように、コメ作りが軸になっています。

4月は、タイ族のお祭りである水掛祭り。
タイ人も一緒になってお祭りを楽しみます。

水掛け祭りが終わった後、雨を祈願しつつ、徐々に田植えの準備を始めます。

米ととうもろこしの両方植えている人も多く、とうもろこしは現在、アカ族の主要な産業の1つになっています。

とうもろこしを植えるのは、だいたい5月ぐらいです。

雨が本格的にスタートする前にとうもろこしの植え付けを済ませます。

とうもろこし植えが完了すると、タイは雨季に突入し、6月ごろ、いよいよ田植えがスタートします。

6月、雨が降り始めが、田植えのスタートの合図になります。

連日の雨で土が柔らかくなり、田んぼに水が溜まり始めた頃、苗を植えていきます。

田植えは、7月いっぱいから8月ぐらいにかけて、少しずつ続けられます。

ちなみに我が家では、田んぼに植える「水稲」ではなく、畑に植える「陸稲」を栽培しています。

近年は、「商品作物」という概念がアカ族の間でも浸透し、

あまり収益の上がらない「陸稲」は、年々減少傾向にあります。

しかし、陸稲には、独特の甘みがあるため、陸稲のファン」と言う人も、少なからずいます。

そのため、陸稲は、衰退しつつはあるものの、我が家のように、「陸稲だけを好んで食べている」という家庭もあるわけです。

陸稲を、家族みんなで畑に植えに行ったときの様子は、

こちらの記事でもご紹介していますので、是非、参考にしてみてくださいね!

そのため、現代のアカ族の主要な作物は、主に、

「とうもろこし、陸稲、水稲」

ということになり、栽培や収穫の順も、

「とうもろこし、陸稲、水稲」

の順です。

水稲が全て上終わるのは、7月の上旬から中旬にかけて。

そして、とうもろこしの収穫は、10月ごろから始まりますから、

実質、8月と9月の期間が、農作業のインターバル、ということになります。

そして8月には、このインターバル期間を祝うかのように、盛大な祭りが開催されます。

それが、アカ族のお祭りの中で最も有名な「ブランコ祭り」です。

この祭りについては、別の記事でも詳しく紹介していますので、

【アカ族のブランコ祭りとは】の記事も、ぜひ、参考にしてみてください!

ブランコ祭りに行こう!

田植えが終わって、一息入れると、8月、豊作への願いを込めて、伝統のブランコ祭りが行われます。

水掛け祭りを1回目の正月として、このブランコ祭りは、アカ族の2回めの正月といっても過言ではないほど、大きな盛り上がりを見せます。

事実、アカ族の人たちは、このブランコ祭りのことを、アカ語でお正月と呼んでいます。

ブランコ祭りが終わると、雨季が明けて空も澄みはじめ、収穫の乾季が始まります。

このタイミングで、まず、先に植えておいたトウモロコシを収穫します。

トウモロコシは、家畜用の飼料として、飼料工場に運ばれますが、

近年は、農作物の価格が下落し、以前ほどの現金収入にはなっていません。

とうもろこしの収穫の次は、いよいよのコメの収穫です。

米がとれたあと、村では新米を祝うお祭りが行われます。

この新米の祝いは、ちょうどカレンダーの12月ごろに行われるため、クリスマスといっしょに祝うこともあります。

これが、3回目のお正月になります。

アカ族のカレンダーは、このように、農業の運行と非常に密接な関わりを持っています。

田植えや収穫の合間に、民族の重要なお祭りが挟まれているわけです。

かつての日本も、おそらくこんな感じだったんだろうと思うのですが、

今は日本でも農業離れがかなり進んでしまっていて、新米や田植えの時期というものを全く知らないという子供がとても増えています。

しかしお米というのは、私たちアジア人にとって、命をつなぐ源です。

お米が生活のサイクルの中心になっている、という事実を、日本人である私たちも、忘れてはいけません。

この章では、そうした一つ一つの季節の変わり目に行われるお祭りや、

アカ族の人々の暮らしなどを、写真に収め、随時紹介していこうと思います。

北タイ情報誌『ちゃ~お』

また、これらの記事のなかには、

チェンマイの日本語情報フリーペーパーである『ちゃ~お』に、特集記事として紹介されたものもあります。

『ちゃ~お』は、タイ北部の都市チェンマイの、日本食レストランや日本人の多く集まるホテルなどで入手することができますので、

関心のある方は、『ちゃ~お』のバックナンバーにも、ぜひ目を通してみてください。

アカ族について紹介した記事は、以下のリンクから、概要を読むことができます。

【アカ族の新年】
【アカ族冬の食卓】
【アカ族夏の食卓】
【アカ族雨季の食卓】
それでは今後とも、よろしくおねがいします。

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