「サムズアップ」とは、
「手をグーにして、親指を上に立てるジェスチャー」
のことです。
最近タイで、
この「サムズアップ👍」がやたらと流行っています。
タイの記念撮影的な画像を見ていると、
けっこう高い確率で、「サムズアップ」をしている人がいます。
でも、
私のような昔気質の人間が見ると、
やっぱり、アジア人がサムズアップのジェスチャーをしているのは、どうも違和感があります。
ここまで全国民がサムズアップをしていると、タイへ来た外国人は、
「サムズアップは、タイの伝統的なジェスチャーなのだろう」
と、勘違いをしてしまいますよね。
でも、じつは、
つい21世紀の初めごろまで、タイでサムズアップなんて、誰もしていませんでした。
タイ人が一斉にサムズアップをやりだしたのは、2016年ぐらいから。
ほんのここ最近の流行りなんです。
これはおそらく、FBの「いいね」や、Youtubeの「高評価」の影響だと思います。
「いいね」や「高評価」のマークは、サムズアップ「👍」が元になっていますから、
FB大好き、Youtube大好きのタイ人が、「👍」のジェスチャーを模倣していくのも、自然な流れだと言えます。
今や、タイ人の記念撮影では、サムズアップ👍が定番となっています。
なにせ、タイの役所の記念撮影とかで、
いい年をした役人が十数人集まって、全員サムズアップをしていたりしますから、かなり奇異な印象を受けます。
こんなの、日本では考えられないですよね。
そもそも「サムズアップ👍」というのは、全世界共通のジェスチャーではありません。
国によっては、相手への侮辱を表すこともありますから、
「サムズアップ👍」はあくまでも、アメリカ発信の文化の1つに過ぎません。
日本でさえ、サムズアップは一般的なジェスチャーとは言い難いですよね。
でも、タイ人の多くはアメリカ崇拝が著しいですから、
「アメリカ発のものは良いもの」として受け入れられる土壌がすでに出来上がっています。
こうして「サムズアップ👍」は、タイにおける「オシャレでカッコいいポーズ」として普及していったわけです。
こういう点を見るにつけ、
「お前ら、なに人やねんっ!」
って感じですよね。
タイはアジア地域にありながら、実情はかなりアメリカ寄りで、アメリカンスタンダードが普及している国なのだと感じます。