現在タイでは、少子高齢化が年々深刻になっています。
しかし、私たち外国人にとって、もう1つ、切実な問題があります。
それは……
「タイで、可愛げのある子供が減った」
という点です。
なかなか、由々しき事態ですよね。
これは決して、私一人の主観で言っているのではありません。
「タイで、可愛げのある子供が減った」
近年、こうした感想を抱く外国人を、よく見かけるようになったからです。
私のもとには、「タイでボランティアをしています」という人がよく訪れるのですが、
みなが一様にこぼすのは……
「子供に可愛げがない。」
「お菓子をあげても、喜んでくれない。」
「珍しいものを見せても、リアクションが薄い。」
……といった『不満』です。
あなたも、タイでそんな風に感じたことはありませんか?
「タイに、可愛げのある子供が減った」
……これは、バンコクなどの都市部に限らず、
最近は山間の村など、僻地でも見られるようになった傾向です。
これは、ただ「少子化だから」というのとは少し違います。
たとえ、村に子供が一人しかいなくても、その子に「可愛げがある」可能性は、十分あり得ますよね。
でも、今のタイランドは、子供が少ない上に、なおかつ「可愛げのある子供」の数も減っている、ってことなんです。
こうなると、「アジアの子供達が大好き!」と言ってタイを訪れた外国人にとっては、やはり、不満が残ってしまいますよね。
子は親の鏡
ここで、アカ族の格言を、一つご紹介します。
アカ族の格言には、「親が家でしている事を、子供は外でする」という言葉があります。
こうした格言は、洋の東西を問わず各地で見られます。
我が国でも、
「子は親の鏡」
「子を見れば親が分かる」
なんて言いますよね。
これらの言葉は、家庭内でのしつけや、言葉遣いなどの重要性を教える際に、よく引用されますが、
今回お話ししている、「タイに、可愛げのある子供が減った」というケースも、実は…
そもそもは、大人が原因だと言えます。
要は、タイで「可愛げのある大人」が減っているんです。
「あー、確かに」って思いませんか?
現在は、タイ国内では全体的に、「可愛げのない大人」が増えています。
・笑顔がない、
・お礼を言わない、
・リアクションが薄い、
・一日中ネットをしている
……などなど、まるで、先進国みたいですよね。
子供は、親のそうした態度を真似ているだけなんです。
こういう大人が増えると、その子供も、「純粋さ」や「人間味」などが培われなくなり……
可愛げが、なくなっていきます。
反対に、可愛げのある親のもとで育った子は、おのずと、可愛げのある態度が身につくものです。
可愛げのある子供
一方、こうした傾向が年々進む都市部と比べると、
「自然に親しむ」
「人との接し方」
「笑顔の大切さ」
……といった、人としての基本スキルが重視されている村は、大人も子供も、じつに可愛げがあります。
うちの村での、ホームステイを体験したゲストの方々が、みな一様に、
「子供達との楽しい時間を過ごせました」
と、コメントしているのは、単純に子供の数だけでなく、
「子供に可愛げがあるから」だと思います。
むしろ、現在は世界的な少子化であるからこそ、国全体として、「可愛げのある子を育てる」という点が、もっと重視されるべきだと思うのです。
⇒【 微笑みの国??タイ人が笑わなくなったことが社会問題になってる件 】こちらの記事も、参考になさってみてください。