タイ・ミャンマーの国境で、軍人男性と少数民族女性のカップルが意外と多い理由①

「軍人の男性と、少数民族の女性のカップル」

…一見すると、とてもレアな組み合わせのように思えますよね。

でも、私の住んでいる、国境周辺のエリアでは、

わりとよく見かける、いたって普通の組み合わせです。

今回は、日本ではちょっと珍しい、

「国境ロマンス」

についての、お話をしていきます。

タイ・ミャンマー国境あるある

軍事の男性と、少数民族の女性が付き合う…

この現象はいわば、「国境あるある」です。

■ ■ ■ 

私が住んでるところは、タイ・ミャンマーの国境にほど近いエリアなのですが、

こうした「軍人と少数民族」という男女の組み合わせは、いわば日常茶飯事です。

それには、次のような経緯があります。

■ ■ ■ 

タイ・ミャンマーの国境周辺には、「国境警備軍」という軍のキャンプ施設があり、軍人さんが常駐しています。

今回のテーマで、国境警備軍に関する、重要なポイントとしては…

・軍人は、中央から派遣の、任期制であること

・「できれば中央で仕事をしたい」という願望があること

この2点です。

軍人も、公務員

国境警備軍とはいえども、基本はやはり公務員ですから、

公務員のルールが適用されます。

つまり、

「採用後は、どこの職場に配属されるかは不確定で、任期ごとに、各地を転々とする」

というルールです。

■ ■ ■ 

こうなると、国境警備軍とはいえ、若い男性ですから、

配属された軍人さんは、2~3年という限られた任期の間に、「ロマンス」を求めます。

つまり、「何か出会いはないかな♪」と、任期中に、色めき立ってくるわけです。

欲求不満もある?

また、国境警備軍という職場は、

「あまり花形職業ではない」という点も、重要なポイントです。

若者であれば、やはり、もっとアクティブで、華々しい仕事を求めるものです。

■ ■ ■ 

しかし、国境警備軍という仕事は、ほんとに地味です。

内戦中ならともかく、現在は、ミャンマーの国境も、いたって穏やかです。

こうなると、配属はされたものの、

普段は、ほとんどやることがありません。

もちろん、平和なのは素晴らしいことなのですが、

若くして暇になると、「近場の若い娘」に目が映るのは、当然のことです。

■ ■ ■ 

また、若い軍人さんですから、

「もっと華々しい仕事をしたい」

「町の盛り場でパーッと騒ぎたい」

「早く故郷に帰りたい」

という、欲求不満が溜まり続けています。

「欲求不満が蓄積されて、異性への愛情に向かう」

というのも、よくある話ですよね。

■ ■ ■

そして当然、山奥の僻地の国境地帯ですから、

同世代の異性のタイ人との出会いなんて、ありません。

そんな中、ふと軍のキャンプの外に目をやると、年頃の娘が、暇そうに、道を歩いています。

つい声を掛けたくなるのも、当然と言えば当然のことです。

こうした事情から、タイ・ミャンマーの国境エリアでは、

「軍人さんと、少数民族女性のカップルが、意外に多い」

という現象が、起こる…というわけです。

(つづく)