悩みは、親から子へ遺伝します。
そのため、人生の悩みは、男子なら父親に、女子なら母親に相談してみることを、おすすめします。
「相談するのはさすがに照れくさい」
あるいは、
「もう親には会えない」
という状況であれば、
「もしも、自分の親が、自分と同じ状況にいたら、どのように対処するだろうか」
と、考えてみるのも良いです。
なぜなら、
今の自分と全く同じ悩みを、かつて親も同じように抱えていた可能性が高いからです。
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たとえば、
浪費癖や、家の片づけができない、という性格は、親から受け継いだのかもしれない
妻に支配されている男性は、ひょっとしたら、父も母に支配されていたからかもしれない
あるいは、一代飛ばして、祖父母がそうだったのかもしれない
…と、このように考えていくと、人生の悩みというものは、
「親の残した宿題」
だと捉えることもできます。
つまり、
親が解決できなかった悩みが、めぐりめぐって、子供に直面する、ということです。
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しかしこれは、「親のせい」というのとは、少し違います。
もちろん、深い苦悩で、にっちもさっちもいかなくなっている時は、
親に対する「恨み」も出てくるでしょう。
でも、その悩みを、たとえほんの少しでも、克服することができたなら…
「親が、課題を残してくれたからこそ、自分はその課題に取り組んで、ここまで成長することができた」
と、思えてきます。
つまり、「悩みの克服」というプロセスを通じて、親への感謝が生まれてくるわけです。
逆に、厳しい言い方をすると…
親の残した課題を、克服できていないからこそ、親を感謝することができず、
「毒親が憎い」
と考えてしまう…ってことになります。
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人生の悩みは、克服できないよりも、できるに越したことはありません。
また、ここが大事なところですが…
どれほど、
親を憎んで、
恨んだとしても、
あなたの悩みの、根本的な解決には、全くつながらないんです。
だったら、
親への恨みは一旦脇に置いておいて、
人生の根本的な問題解決に頭を使った方が、得です。
そして、悩みを克服できたあとは、親への憎しみは泡のように消え去り、
親への「感謝」と、「赦し」の念が、ふつふつと沸き起こってきます。
なぜなら、
親が与えてくれたその悩みによって、あなたは、この人生で、大きく成長することができたからです。
人生の悩みが、親から来ていることを知り、悩みと向き合って、悩みを解決できたとき…
人は初めて、親を「赦す」ことができます。