中流意識は日本独特ではない~現代タイ人もかなり中流意識がある①

「中流意識は日本人独特」という話を、よく聞きますよね。

でも、最近のタイを見ていると…

彼らの中流意識も、けっこうすさまじいものがあります。

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また、タイに限らず、中国やベトナム、インドネシアなど、

「アジアの発展途上国で経済的に余裕が出てきた人たち」は、みな判で押したように、中流意識を持っています。

むしろ、日本人が見たら、「えっ、ちょっとそれ、極端すぎない?」と思えるほどです。

今回は、そんな「新たなアジアの中流意識」というものについて、お話をしていこうと思います。

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私が住んでいるところは、タイ国内でもかなり発展が遅れているエリアなので、

「中流意識」を観察する上で、非常に参考になります。

例えば、

最近のタイ人の親は、「子供を大学へ入れなくちゃいけない」と口にします。

これはもう、完全に中流意識の現れです。

「中流=子供が高卒以上」

みたいな認識です。

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要は、現在のタイでは、

子供の最終学歴を高卒にしてしまうと、「中流からはみ出る」みたいな感覚があるんです。

ここで重要なポイントは、

「子供が勉強に向いていないかもしれない」
「子供は職人になりたいかもしれない」

というような考えが、無視されていることです。

詳しい中身のことも何も考えずに、

「とりあえず子供を大卒に」という考え方は、まさしく中流意識と言ってよいと思います。

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これ以外にも…

・「休日は旅行へ行きたい」と思わなければならない

・「最低一回は海外旅行へ行きたい」と思わなければならない

・「自家用車を持ちたい」と思わなければならない

この辺の感情も、最近のタイ人はすさまじいですが、これらはすべて、中流意識が軸になっています。

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「みながやっているから」

「みなは中流である」

「自分も同じことをしなければならない」

「みなと同じことができないと、中流から外れてしまう」

…というのが、現代タイ人の、一般的な経済感覚です。

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これは、タイだけではありません。

タイで経済が発展し、庶民の中流意識がすさまじくなって、

その後、タイの後輩格にあたる、ラオスやカンボジア、ミャンマーでも…

現金を持った人たちは、やっぱり同じように、中流意識を持ちます。

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でも、これって、実は、昭和50年代ぐらいの日本とも、非常に良く似ています。

こうなると、中流意識と言うのは、何も、日本人独特、というわけではなく…

・経済的に余裕ができると、人は自分を「中流」という枠に自らはめようとする

・そして、誰に強制されずとも、彼らは中流意識によって、自ら、消費を続けようとする

と、言えるのだと思います。