2018年7月、タイ全土は、
「13人の少年、洞窟から奇跡の救出劇」のニュースで、持ち切りとなりました。
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今回の件に限らず、
タイでは、ニュースが盛り上がると、「世論がたった1つになる」という傾向があります。
そして、「反対意見」や、「批判的な意見」があまり出てこなくなりがちです。
しかし近年は、タイの良識ある知識層も、拡大していますから、
「やっぱりおかしいんじゃないの?」
という投稿も、ちらほら見られ、受け入れられるようになってきています。
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今回は、タイの若者たちに絶賛された、「ある女子大生のツイート」に関するニュース記事を、ご紹介したいと思います。
このたび、13人の少年たちは、洞窟から無事救出され、チェンラーイ市内、プラチャーヌクロ病院に搬送された。
救出後の13人の少年たちの画像や動画が拡散される中、早くも少年たちの「ファン」が現れ始め、
「少年がワイ(合掌)をする姿がカワイイ」
など、話題になっている。
この現象が象徴するように、タイでは、ニュースとなった人物の「外見」や「性的魅力」に固執する傾向がある。
しかしこのたび、
こうした現状に苦言を呈する、ある女子大生のツイートが投稿され、注目を集めている。
ツイートの内容は、以下のとおり。
「タイはいつから、外見と性欲にしか興味が持てない国になったのかしら?
少年たちをヒーロー扱いするのもおかしいし、
少年を見て、『結婚したい』なんてことを言っている女たちは、理解不能だわ。
本当、バカじゃないの?
少年は、まだ中学生なのに。見るところは、そこじゃないでしょう?」
……このツイートには、タイ人の若者からも多くの賛同が寄せられ、全国へ拡散された。
というニュースです。
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この記事でも言われている通り、
タイでは、全国区のニュースがあると、そのニュースの当事者に、
「性的魅力があるか、否か」
という点ばかりが、異常にクローズアップされる、という傾向があります。
つまり、この女子大生のツイートは、「全くその通り」ってことなんです。
では、その具体例を、いくつか見てみましょう。
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たとえば、
先日、タイで「猟奇的なバラバラ殺人事件」というのがあったんですが、
でも、その時の犯人が、「モデル級の美女」であったことから、
当時の世論は、「こんなにも美しい女性が起こした事件」という点ばかりが、強調されていました。
なんと、その犯人の女性の画像が売買されたり、
勝手に、化粧品のネット販売の宣伝に使われたりしていたんです。
事件の内容や、猟奇性については、ほとんど「スルー」です。
今となっては、ほとんどの国民は、この女性の「外見」しか覚えていません。
ちょっと、考えられないですよね。
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また、これ以外に、有名なところで言えば…
汚職で有罪となった、タクシン元首相の妹が政界に登場した時も、
世論は、「タクシンの妹は美しい!」の一辺倒でした。
政策や、政治的なことには、ほとんど興味が示されなかったんです。
これは、とりもなおさず、タイにおいては、
「有名人を見ると、その行為や内容よりも、性的魅力に着目したがる」
ということの証左でもあります。
Good luck boys. We are praying for you #ThaiCaveRescue pic.twitter.com/u5XJypheOQ
— eleni chrysostomides (@elenichrysos) 2018年7月7日
↑↑こちら↑↑が、現在タイで大人気(?)の12人の少年たちの写真。
そりゃまぁ、男前かもしれないけど……
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本当、上記の女子大生が言う通り、「バカじゃないの??」って感じですよね。
でもこれ、マジな話です。
しかし、こういう「優秀な」女子大生は、タイではまだまだ少数派ですから、
今後も、「13人の少年の性的魅力を取り上げて、話題にする」という傾向は、しばらく続くと思われます。
13人の私生活にフォーカスしたニュースが多いのには、こんな理由があったんですね。
逆に言えば、
と、言えそうです。